中温化(低炭素)アスファルトとは?

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中温化アスファルト混合物とは、道路に使うアスファルトを作るときや敷くときの温度を約30℃ほど低く抑えられる技術を使った混合物のことです。燃料やCO2の削減作業環境の改善を目的として、近年日本国内でも施工実績が増えているカーボンニュートラル社会に寄与する低炭素インフラ技術のひとつです。


1.そもそもアスファルトってなに?

みなさんが毎日歩いたり、自転車で走ったりしている道路の黒い部分、あれがアスファルト舗装です。砂利や砂などの骨材(こつざい)と、石油から作られる黒くてドロドロした「アスファルト」を高温で混ぜ合わせて、道路に敷いて転圧機械で固めて作ります。


従来のアスファルト混合物(ホットミックス)は、プラント(工場)で150〜180℃前後の高温で製造されます。この高い熱を作り出すためにたくさんの燃料を使い、CO2も大量に排出されていました。


2.中温化のしくみ

中温化アスファルトは、アスファルトを「高温にしなくても柔らかくして混ぜやすくする」工夫をすることで、製造・施工の温度を下げます。主な方式は以下の3つです。


🧪 アディティブ(添加剤)方式

特殊な添加剤をアスファルトに混ぜることで粘性(ねばねば度)を下げ、低い温度でも骨材と混ざりやすくする方法。発泡系・潤滑系など種類がある。


💧 フォームドアスファルト方式

アスファルトに微量の水を加えて加熱することで「泡(フォーム)」の状態にする方法。泡の効果で実質的な粘性が下がり、低温でも混ぜやすくなる。


🏭 プラント・材料の工夫

ミキサーの改良や骨材の前加熱処理、改質アスファルトとの組み合わせなど、設備や材料側からアプローチして低温配合を実現する方法。


3.中温化のメリット

燃料消費とCO2排出量の削減。加熱が少なくて済むのでプラントの燃料が減り、温室効果ガスの排出量が抑えられる。地球温暖化対策に直結する効果。

作業環境の改善。低温だと臭気(においのするガス)や有害ガスの発生が少なくなり、現場で働く作業員の体への負担が軽くなる。

施工の柔軟性アップ。気温が低い季節や夜間でも施工しやすくなり、早期に交通を再開できる場合がある。

コスト削減につながる可能性。燃料費が減れば工事費の節約にもなる。


4.気をつけなければいけないこと

締固めの管理が難しい。温度が低いと材料が早く固まり始めるため、転圧機械で十分に締め固める時間が短くなる。転圧の回数・タイミング・機械の選定を事前にしっかり計画することが必要。

長期耐久性の確認が必要。低温配合が舗装の寿命にどう影響するか、材料試験や施工後の観察を続けてデータを積み重ねることが重要。

配合設計の最適化。骨材の種類や改質の有無によって最適な条件が変わるため、事前に試験をして配合を決める必要がある。

プラントの運用管理の徹底。ミキサー条件、保温・運搬方法、温度管理など、通常よりも細かい管理項目が増える。


5.具体的なイメージ

従来のホットミックスは150〜180℃前後で製造・敷設されます。中温化ではそれより約30℃低い温度で作業します。現場では、温度が下がる前の時間帯に集中的に転圧を行い、効率よく締め固めることがポイントです。添加剤を使う場合は「どのタイミングで・どれだけの量を入れるか」が設計の核心になります。


弊社の所属するNIPPOグループの工場でも中温化アスファルト混合物は出荷対応しております。また、弊社で同材料を用いた施工も対応可能です。中温化アスファルト混合物の施工性改善は冬季だけでなく夏季は熱中症対策の観点でも役立つと思いますのでぜひ利用してみてください。